ウクライナ生まれのカジミール・マレービッチは100年以上前に「黒の正方形」という作品を作った。
イタリアの作家ルチオ・フォンタナはキャンバスをナイフで裂いて「期待」というタイトルをつけた。
私の好きな作家へのオマージュ。
黒のハート形に期待を込めて。
機能性を求めた訳では無く造形物として美しく存在感のあるオブジェを意識して制作したのがこの作品ですがお椀型の部分に蝋燭を置いたり、鉢を入れたりすると家具のようになる。
その瞬間からデザイン家具という存在へと変わる。
意図はしていないけれどそうなったのです。
このオブジェをアートとして空間に取り入れる人もいればデザイン家具としてインテリアに取り入れる人も居るだろう。
どちらの意図があったとしても空間にこの作品が美しく存在すれば自分は構わない。
今回この作品を設置させていただいた空間は建築家の設計による個人宅。
その空間はまるで美術館のよう。
購入された方もこの作品のアートとデザインの微妙な位置に存在することをよくわかっておられ気に入っていただけました。
生活空間の中に存在するオブジェが時として家具のようになる。
それを良しとできるおおらかさがやっとできたような気がする。
ブランクーシの作品も帽子をかければ帽子かけになってしますのかな(笑)
平穏な生活を一変させる自然災害
昨日まで使われていたものたちが災害ゴミとして積み上げられていく。
この光景を目にした時持ち主を失ったものたちの発する悲しさを作品にしたくなった。
これでゴミではなくなり作品として存在し続ける。